高額な歯科矯正、そのまま払うのはもったいない!
「歯並びを綺麗にしたいけれど、費用が高すぎて手が出ない…」 「すでに矯正を始めたけれど、毎月の支払いが家計の負担になっている」
歯科矯正は数十万から、場合によっては100万円を超えることもある高額な治療です。しかし、あなたが支払ったその費用、「確定申告(医療費控除)」をすることで、数万円〜十数万円の税金が戻ってくる可能性があることをご存知でしょうか?
「大人の矯正は美容目的だから対象外でしょ?」と諦めている方も多いのですが、実は一定の条件を満たせば、大人でもしっかりと医療費控除の対象になります。
この記事では、歯科矯正で確定申告をするための「絶対条件」から、対象になる費用・ならない費用の違い、いくら戻ってくるかのシミュレーション、そして具体的な申告手順までを日本一わかりやすく解説します。
1. 大人の歯科矯正が「医療費控除」の対象になる絶対条件
結論から言うと、医療費控除の対象になるのは「医学的な治療目的」である場合のみです。
美容目的(審美目的)はNG
「ただ見た目を良くしたい」「もっと綺麗な笑顔になりたい」といった、美容のみを目的とした矯正は、残念ながら医療費控除の対象外となります。
対象になるのは「噛み合わせの改善」などが必要な場合
税務署に「これは治療である」と認めてもらう必要があります。具体的には以下のようなケースです。
- 噛み合わせが悪く、食べ物をうまく噛み砕けない(咀嚼障害)
- 歯並びが原因で、発音に明らかな支障が出ている
- 歯並びの悪さが原因で、虫歯や歯周病のリスクが極めて高いと診断された
【最重要ポイント:診断書をもらおう】 大人の矯正の場合、税務署から「美容目的ではないか?」と確認されることがあります。そのため、担当の歯科医師に「噛み合わせの改善など、医学的な治療が必要である」旨を記載した診断書を発行してもらうのが最も確実な対策です。治療を始める前に、医師に「医療費控除を受けたいので診断書は出ますか?」と相談しておきましょう。
2. どこまでが対象?控除できる費用・できない費用の境界線
治療目的であることが証明できても、すべての出費が控除の対象になるわけではありません。ここでは、対象になるものとならないものを明確に分けます。
⭕️ 医療費控除の対象になる費用
- 治療費そのもの: 矯正装置代、毎月の調整料、処置代、事前の精密検査代など
- お薬代: 痛み止めとして処方された薬代
- 通院のための交通費: 電車やバスなどの公共交通機関の運賃(※領収書が出ないため、乗車日・区間・金額をメモやエクセルで記録しておけばOKです)
- デンタルローン・クレジットカードの分割払い: これらを利用した場合でも控除の対象です。ポイントは「実際に引き落とされた年」ではなく、「ローンやクレジットの契約が成立した年」に、信販会社が立て替えた全額をまとめて申告できるという点です。
❌ 医療費控除の対象にならない費用
- 自家用車での通院費用: ガソリン代、駐車場代、高速道路の料金は対象外です。
- タクシー代: 基本的には対象外です(ただし、公共交通機関が動いていない深夜の急病や、歩行困難な場合など、やむを得ない事情がある場合を除きます)。
- 金利・手数料: デンタルローンやクレジットカードの分割払いで発生する「金利」や「分割手数料」の部分は控除対象外です。
3. ズバリ、いくら戻ってくる?還付金の計算方法とシミュレーション
医療費控除をすると、実際にいくら税金が安くなるのでしょうか?
医療費控除の計算式
控除できる金額は、以下の計算式で求められます。 【1年間(1/1〜12/31)に支払った医療費の合計 - 保険金などで補填される金額 - 10万円】 = 医療費控除額 (※総所得金額が200万円未満の方は、10万円ではなく「総所得金額の5%」となります)
シミュレーション:年収500万円の人が、80万円の矯正治療をした場合
- 1年間の医療費合計:80万円(交通費含む)
- 保険金の補填:0円
- 計算:80万円 - 10万円 = 70万円(医療費控除額)
この「70万円」がそのまま戻ってくるわけではありません。あなたの所得税率(この場合は約10%と仮定)と、住民税率(一律10%)を掛けた金額が、実際に安くなる税金(還付金+減税額)です。
- 所得税の還付:70万円 × 10% = 7万円が口座に振り込まれる
- 翌年の住民税の減額:70万円 × 10% = 7万円が翌年の税金から安くなる
- トータルのお得額:14万円!
80万円の出費に対して14万円も負担が減るのですから、絶対に申告すべきであることがわかりますね。
4. 医療費控除のやり方と確定申告のステップ
「確定申告って難しそう…」と思うかもしれませんが、今の時代はスマホやパソコンから簡単に申告できます。
- 医療費の領収書をかき集める まずは1年分の領収書をかき集めましょう。生計を共にする家族の医療費も合算できるので、家族の風邪の治療費などもすべて足し合わせます。
- 「医療費控除の明細書」を作成する 国税庁のホームページや、各種会計ソフト(freeeやマネーフォワードなど)を使って、誰に・どこの病院に・いくら払ったかを入力します。現在、領収書自体の提出は不要です。(※ただし手元で5年間保管する義務があります)
- 確定申告書を提出する 毎年2月16日〜3月15日ごろの確定申告期間に、スマホ(マイナンバーカードを使用)やパソコン(e-Tax)、または税務署への郵送・持参で提出します。
※もし「過去に矯正をしたけれど、申告していなかった!」という方も安心してください。過去5年間に遡って「還付申告」を行うことが可能です。
高額な歯科矯正だからこそ、賢く確定申告を活用しよう
歯科矯正は決して安い買い物ではありません。しかし、医療費控除の制度を正しく理解し、忘れずに確定申告を行うことで、何万円、何十万円という税金を取り戻すことができます。
- 美容目的ではなく「治療目的」であることを証明するため、医師に診断書をもらう
- 交通費(電車・バス)やローン払いも対象になる
- 領収書は捨てずに5年間保管する
美しい歯並びと健康、そして家計の安心を手に入れるために、ぜひ今年の確定申告からチャレンジしてみてください!


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